2006年12月に大竹伸朗「全景」展をみて、わけのわからんスクラップブックを私も作ってみたくなった。そこでながいこと気になりながらも遠ざけていた「マイブック」をそのターゲットとした。それは、安さとあのサイズが、気負いなくその無目的な行為を受け付けてくれそうだったから。 「マイブック」とは、大貫卓也の企画・デザインによる新潮文庫の商品名。大きさ・紙質・製本など新潮文庫とまったく同じつくりで、中身は日付け以外は白紙。あとがきのページや著者近影、○○著と書き込める部分などが、一冊を作品化する仕掛けにもなっている。新潮文庫だから栞紐もちゃんとついている。2000年版からのスタートだったと思う。まぁ、文庫型日記帳なのだが、1冊使い終えたときの作品感が得られるつくりがミソ。といったしろものである。(文庫版日記帳という商品は、これより前にもあったと記憶するが、定価340円で文庫の著作者になれる感じをたく