川崎市多摩区のマンションで、3月20日に、15階の通路から、そのマンションに住む小学生が転落死した事件とその9日後に、同じ通路から清掃作業員を突き落とそうとした事件について、4月1日、自ら出頭した40歳代の男性が殺人未遂などの容疑で逮捕された(毎日新聞の記事)。 この事件では、マンションに設置されていた防犯カメラの映像を公開したことが決め手となり、被疑者が警察に出頭してきたことと報じられている(なお、無罪推定から、この男性が犯人かどうかについてはここでは触れないこととし、以下の記述においても、仮にこの男性が事件に何らか関与をしていると仮定して論じる)。 今後、今回の事件が契機となって、全国のマンションで防犯カメラの設置に拍車がかかることが予想される。 そもそも、防犯カメラは「防犯」、すなわち、犯罪の予防のために設置されている。しかしながら、今回の事件でも、犯罪が起きた後の犯罪捜査に役立つこ
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