レアアース(希土類)産業の中国独占体制に対する懸念の高まりに対応し、米国が急ぎ、防衛装備や環境技術に欠かせない原材料であるレアアースの生産を再開しようとしている。レアアースの生産量の90%以上を占める中国が、輸出制限に踏み切ったことを受けての動きだ。 レアアースは、精密誘導兵器や暗視、レーダー装置、さらにはハイブリッド車、風力発電機といった環境技術など、様々な高度技術に幅広く利用されている。 ユーロピウム、イットリウム、ランタンをはじめ、化学的に似た17の金属元素の総称であり、小型化やレーザー技術、エネルギー効率に欠かせない独特の磁気特性、光学特性などを持っている。 米エネルギー省は数週間後に、米国の生産量を増やすこと、代替材料を見つけること、レアアースの利用効率を高めることを柱とした戦略を打ち出す方針だ。一方で、国防総省は米軍のレアアース依存に関する調査研究を完了させる。 中国依存は国家