2010年5月24日 「はやぶさ」と私 データ処理系・地上系担当 山田 隆弘 「はやぶさ」は私が関わった多くの衛星プロジェクトの中でも私にとっては特別なものの一つである。私は「はやぶさ」プロジェクトにおいていくつかの仕事をしてきたが、まず最初に担当したのは、探査機に搭載されるデータ処理システムの機能を考えることであった。紆余曲折はあったのだが、多くの人といろいろな検討を行った結果、私の提案した機能がほぼ全て探査機に搭載されることとなった。これらの機能は、探査機の打ち上げ後にいろいろな場面において有効に機能することとなり、「一仕事やったな」と強く感じたものである。 次に担当したのは、NASAの地上局設備(深宇宙通信網)と相模原の運用設備とを接続し、相模原からNASAの深宇宙通信網を経由して飛行中の「はやぶさ」をリアルタイムに制御するためのシステムを構築することであった。これも初めのうちは細か