去年11月、大阪市此花区の柔道教室で、小学1年の男の子が男性指導者との練習中に意識を失い数日後に死亡するという事故がありました。実は日本では、柔道による事故で、毎年のように子どもたちが死亡しています。亡くならないまでも重い後遺症に苦しむ子どもたちもいます。柔道が盛んなフランスやドイツ、アメリカなどでは青少年の死亡事故は起きていないのに、何故、日本では死亡事故がなくならないのか? きょうは、全国柔道事故被害者の会の会長、小林泰彦(こばやし・やすひこ)さんにお話を伺います。 ◆この28年間に小・中・高校生116名が死亡 (加藤)柔道での事故がこんなにもあるものなのだと、私は初めて気付かされたというのが本音なのですが。どれくらい子どもたちの死亡事故があるのか、実態をまず教えていただけますか? (小林)「どなたもこの事実を知らないと思うのですが、この28年間に、小・中・高校生116名が死んでいます