「ソースに記録された情報を正確に表現して、アーティストや制作者が伝えたい音を的確に享受する」オーディオ再生の道はたくさんあれど、これを基本とされている方は多いだろう。筆者もその1人だ。 その際、アンプやプレーヤーなどの機器類の性能が十分に高いことを前提としても、大きなネックとなるのが、リスニング環境によって固有に発生する定在波や響きといった音響特性である。 これはどんな環境でも必ず発生する問題であり、だからこそ、吸音や反射といったいわゆるルームチューニングが、昨今のオーディオの中でも重要なテーマとして語られることも多い。特にスピーカーは設置距離や角度によって、キャンセレーションが発生したり時間軸でのズレが生じたりと、必ずと言っていいほど再生に影響を受けている。ルームチューニングを専門で手掛ける会社があることからも、いかに時間や労力、そしてノウハウが必要かが分かるだろう。 そんな中、ここ数年