芸能界デビューから半世紀。女優池上季実子(65)が再び芝居に恋をしている。 22年に新型コロナウイルスに感染。生死の境をさまよい「もう少しお芝居やっとけば良かったな」と感じた。思いも新たに撮影に臨んだ映画「風の奏の君へ」が6月7日に全国公開される。杉野遥亮とflumpool山村隆太演じる兄弟の祖母初枝にふんし、作品に込めた思いを語った。 ◇ ◇ ◇ もともと、同作は20年5月に撮影予定だった。そこへ新型コロナウイルスが襲った。多くの作品同様、延期に追い込まれた。追い打ちをかけるように、自身も22年、新型コロナに感染。血中酸素は76まで低下し、すぐに集中治療室(ICU)へ。医師からは「今日が峠です」と2回言われた。 「『あ、死ぬんだ。そうなんだ』って。そんな自分にビックリした。誰に会いたいとか何が食べたいとかも何もなかった。生きることに変な執着がなかったのは良かったんだけど、1つだけ思っ