自分は社会に出れないとわかり、研究者の道へ 内田まほろ氏(以下、内田):お二人とも、好きなことを職業にできてる人たちだと思うんですね。では、どこからこういう感じになっていったんですかね。そのまんま進んでいったから今があるのか。あるいはとてもいい人にあって、非常にショックを受けたとか、尊敬する大学の先生がいたとか。 石黒浩氏(以下、石黒):僕は、わりとはっきりしてるかも知れないです。2段階なんだけど、1回は、死ぬような目に3回ぐらいあってるんですよね。そのときから死ぬということが、わりと想像できるようになって、死ぬ気で頑張れって言われると、どういう状態になればいいのか何となくわかった気分になったというのと。 内田:わかると。すごいですね(笑)。 石黒:要するに、それで一番問題だったのは、やっぱり社会には出れないということはわかっていたので、博士に行くしかないと思って、博士に行ったんだけれども