高齢化が進む将来。それに対応できるかが業界の浮沈を分けることになるだろうが、ではそのとき労働者の賃金はどうなるのか。 同じ業種でも仕事内容の違いによって待遇は大きく変わる。これから先、大きく賃金が下がってしまう仕事はなんだろう。『10年後に食える仕事 食えない仕事』(東洋経済新報社)を書いたジャーナリストの渡邉正裕氏は言う。 「今後、給料が大きく下がる仕事は、まず付加価値も、高いスキルも必要のない職業。コールセンターのスタッフやプログラマーなど、IT化で海外移転が容易な仕事です。これらの仕事をしていたら、月収2万円程度で働くインドの労働者と競うことになりかねない」 単純労働は海外の低賃金労働者と戦うことになるのだろうか? 「それほど単純でもないんです。例えば、パン製造工も単純労働かもしれませんが、船で送っていたら腐ってしまうから、雇用は日本に残るはず。日本の外国人労働者と仕事の奪い合いにな