■「知の提供」の手段とは 佐賀県にある武雄市図書館が今年4月にリニューアルオープンし、貸し出しとならんで本と雑誌の販売を行っている。その武雄市図書館に9月に行ってみた。リニューアルについて樋渡啓祐市長が『図書館が街を創(つく)る。』で語っている。 図書館と書店を運営しているのは、指定管理者となったCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)だ。 この武雄市のトライアルには批判も多い。指定管理者制度は安上がりのための下請け化だという従来の批判に加えて、図書館利用カードが「Tカード」になることによって、読書記録がCCCに利用されるという危惧の声もあがっている。 市長の記者会見をネットで見直してみた。市長の改革意欲は抜群に高いが批判への対応は乱暴にみえる。逆説的になるが、このある種の乱暴さがこれほどの改革をあっさり実行する力の源なのかもしれない。 トライアルの最大のポイントは、本と雑誌の