本誌2014年10月号(9月10日発売)の特集は、『2020年のマーケティング』。ITの進展と購買行動の激変をふまえた、新たなマーケティングの組織づくりと方法論を示していく。HBR.ORG関連記事の第1回は、デジタル技術とマーケティングの統合に成功している「デジタルCMO」が持つ5つの特性を検証する。 今日の中堅やベテランのマーケターには、自身の新人時代には想像もつかなかった仕事が求められている。過去10年間で、これほど激変した分野はないのではないか。 なぜなら、静かなる「クーデター」によって「戴冠」が行われ、顧客が「王様」となったからだ。情報と選択肢があふれかえるなか、顧客はソーシャルでつながり合った世界を横断しながら、意思決定の道筋をみずからの力で進んでいけるようになった。その過程では実物とバーチャルの境界線が曖昧になり、マーケターがターゲットに向けて発するメッセージはかき消されてしま
ソーシャル・メディアでのシェアは、ブランドの知名度を高める有効な策とされている。しかし、実はそれによって失うものもある。シェアが消費者の選択にどのような影響を与えるか、マーケティング担当者は注意が必要だ。 自分仕様のデザインを シェアする試み 過去10年間にわたって、企業はオンライン注文機能を活用し、強力なマーケティング・ツール、すなわち、顧客に自分だけの製品をデザインしてもらう「マス・カスタマイゼーション」システムの開発に着手してきた。たとえば、ナイキやレゴ、スレッドレス、ポルシェ、フォード・モーターはすべて、消費者が色などのオプションについて選択ができるようにしている。 調査によると、消費者は既製品よりも自分でつくった製品に価値があると考える(その結果、一部の企業は自分仕様のデザイン料金を高くしている)。企業は最近、消費者が自分で選んだものを最終決定する前に、ソーシャル・メディアを使
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