すでに失われたり劣化したりした壁画や仏像などを、オリジナルと同質感・同素材で再現した「クローン文化財」の企画展が9月23日、東京芸術大学大学美術館(台東区)で始まる。 企画展のタイトルは、シルクロード特別企画展「素心伝心--クローン文化財 失われた刻の再生」(10月26日まで)。展示物は、3Dプリンタといった最先端のデジタル技術と、人の手による複製画などの伝統的なアナログ技術を融合して作り上げられている。世界初の「クローン文化財だけの展覧会」だ。 「来場者にまごころや平和になる気持ちを感じてほしい」――そう話すのは、東京芸術大学大学院の宮廻正明教授。「クローン文化財を作る意味」を聞いた。 「文化財の共有につながる」 展示されるのは、シルクロードで文化を育んだ7つの地域のクローン文化財――法隆寺金堂の壁画と釈迦三尊像(日本)、高句麗古墳群江西大墓の壁画(北朝鮮)、敦煌莫高窟第57窟の壁画と仏
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