【モスクワ=副島英樹】1986年4月に史上最悪の原発事故を起こしたウクライナのチェルノブイリ原発周辺で、来年1月から観光ツアーが解禁される。ウクライナ緊急事態省が21日、発表した。来年の事故発生25年にあわせ、事故の「遺産」を観光資源として生かす方針で、収益の一部は国庫に入るという。 事故現場の4号炉を覆う巨大なコンクリートの「石棺」をのぞむ展望エリアや、ゴーストタウンとなった町プリピャチなど、放射能で汚染された立ち入り規制ゾーンで見学ルートを設定。ツアーには専門家が同行し、原発の歴史などを解説すると同時に、服装を含めた観光客の放射線対策など安全確保も担う。 緊急事態省の報道担当者は「非常に関心が高く、見学したいという要望が多いため、こうしたシステムを設けることにした。ただ、決してサファリやショーのようなツアーではない」と話している。 ウクライナは来年4月、放射能汚染が及んだベラルー