ビジネスを生み出す事業構想力を育むためには「仮説創設力」が求められる。そして、その力を身につけるためには物事を深堀して考える必要がある。私が大学や大学院でビジネスプランの作成を指導する際、論文のフレームワークを引用したビジネスプラン作成のためのフレームワークを用いているのは、そのためだ(図1)。 私自身は「仮説創設力」を「課題の抽出力」と「本質的原因の探求力」と定義しているが、誰の目にも留まるような目に見える課題は、実は真の課題ではないかも知れないし、真っ先に頭の中に浮かぶような表層的な原因をいくら探求しても、本質的な解決には繋がらないこともあり得る。私のゼミや講義の中では、「なぜ、その事業を構想するのか」というビジネスの背骨となる目的部分、つまりビジネスの「Why」に相当する部分にかなりの時間を費やすことになる。ビジネスの目的部分を、①社会的課題を解決するため、②顕在化している需要に対応
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