ホームレスの自立を支援する雑誌「ビッグイシュー日本版」。現在、販売開始地の大阪や東京など全国10都市で販売されているので、街頭に立つ販売員の姿を目にした人も多いだろう。このビッグイシュー日本版が9月、2003年の創刊から3年を迎えるのだ。大阪で販売を開始した当初19人だった販売員は、3年間で6倍の約120人に増加。多くの販売員たちが路上生活から脱したが、本来の目的である“自立”に関しては思うようにいかず、発行部数が落ち込み累積赤字を抱えるなど、運営上でも問題を抱えている。 ぼくがよく利用する東京・市ヶ谷駅。ホットペッパーの配布員や美容院のチラシ配りの人たちに混じって、炎天下でひたすら雑誌を掲げて立っているおじさんがいる。彼が手にしているのはビッグイシュー。そう、このおじさんはホームレスなのだ。 ホームレスというと、汚れていて駅や公園などでひたするゴロゴロしている怠け者の印象がある。しかし、