長く働けば働くほど生産性が上がるという時代が、かつては確かにあった。 業種にもよるだろうが、80年代くらいまでだろうか。 さすがに、今は自信をもってそう言える人は少ないだろう。 社会が成熟し、工業型からサービス型へ移行しつつあること、グローバル化で国際分業が 進んでいることが理由だ。IT化もこれに拍車をかける。 ただし、空気までは簡単には変わらない。 僕自身も経験があるが、膨大なエントリー用紙の入力を外部に頼みましょうというと 「だめだ、仕事とは増やすものだ」と言われ、いやコスト的に僕等の残業代より 全然安いですよというと、最後は「この敗北主義者め!」と怒られたことがある。 山本七平の旧軍ルポに出てきそうな話だが、つい10年ほど前、某IT企業での話だ。 フォローしておくと、似たような話はいまだにあちこちから聞くから、個人的には 特別ひどいエピソードという印象はない。 そんなことやってたんじ