「クボジュン」の愛称で知られる元NHKアナウンサーの久保純子さんが50歳を迎えた今年、新たな一歩を踏み出した。約6年前に移り住んだ米ニューヨーク(NY)で幼稚園の先生を始めたという。紅白歌合戦の司会など看板番組を背負ったかつての姿からすれば、意外な転身のようにも見える。しかし、本人に話を聞くと、自然にたどり着いた道だった。そこには、出産や育児、夫の転勤など働く女性にとって時にはネックになるような人生の岐路をバネにしながら輝き続ける姿があった。【大沢瑞季】 幼稚園の先生、充実の日々 取材はオンラインで行った。現地時間は午後8時。幼稚園で子どもたちと過ごした一日の終わり、さぞお疲れだろうと思いきや、久保さんは「大丈夫、元気ですよー」とはつらつとした笑顔で画面に現れた。 「もう楽しいですよ、とにかく可愛い」。2月から働き始めたばかりの幼稚園での日々を、顔をほころばせながらそう語る。「子どもは、奇