世界的な人気作家、村上春樹氏(64)の新作小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が12日、発売された。全国の書店で爆発的な売れ行きをみせ、版元の文芸春秋は10万部の増刷を決定。発売初日の増刷は異例で発行部数は早くも60万部に達した。謎に包まれていた内容は、主人公が“鉄道オタク”であることが判明。鉄道ファンからは「“世界のハルキ”に取り上げてもらえるとは」と驚きと喜びの声が上がった。 全国のハルキストが待ちわびた新作は出版不況の中、発売初日で60万部に達した。文芸春秋で過去最高の累計売上数を記録したのは「マディソン郡の橋」(93年発売)の275万部で、同社宣伝プロモーション局は「あの時を超える勢いのすべり出しです」と声を弾ませた。 村上作品としては、前作「1Q84」(新潮社)の「BOOK1」の発売初日が35万部、「BOOK2」が33万部という初動で、新作はそれを上回るペース。ち