最高裁判決で建築確認が取り消された完成間近のマンション(白いスクリーンに覆われた部分)=東京都新宿区下落合4丁目、朝日新聞社ヘリから、河合博司撮影 東京都新宿区が特例として建築を許可した建設中のマンションをめぐり、周辺住民が「敷地への進入路が狭すぎる」として建築確認の取り消しなどを求めた訴訟の上告審判決が17日、あった。最高裁第一小法廷(宮川光治裁判長)は、「災害や火災が起きた場合の安全性が十分でない」として建築確認を取り消した二審・東京高裁判決を維持し、同区の上告を棄却。建築確認の取り消しが確定した。 マンションの建築確認が裁判で取り消されるのは異例。建物は既にほぼ完成しているが、違法状態となり、仕上げの工事もできなくなった。同区によると、敷地面積を広げるか建物の床面積を減らせば適法となるため、建設業者に是正を求める方針。ただ、裁判で争ってきた周辺住民らが土地を売る見込みは薄く、