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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/zoot32 (12)

  • 『サマーウォーズ』を見たゼ! - 空中キャンプ

    新宿にて。おもしろかったです! とてもよかった。爽快感にあふれたアクション、しっかりと練られた展開やモチーフ、コンセプトが定まったビジュアルデザイン、ストーリーがもたらす高揚など、どれもみごとで、どのシーンも見どころでした。夏休み映画ならではのわくわく感を欠かさずにもり込む作風も好印象。たのしく見れるいい映画でした。 ストーリーは、世界中のあらゆる機能──通信、各種インフラ、経済など──が集約されるネット空間「OZ」が何者かのしわざによって機能不全に陥り、夏休みで集まった親戚一同(これ、ほんとにいい設定だなあ)がその危機を回避しようとがんばる、という展開になっている。まず、なぜ仮想空間の名前が「OZ」なのか、という興味がわくが、見終えてみると、主人公の青年と、『オズの魔法使い』のドロシーには奇妙な共通点があることに気がつく。彼らはともに、自分のしたことがどのような意味を持つのかわかっていな

    『サマーウォーズ』を見たゼ! - 空中キャンプ
  • 『レスラー』を見たゼ! - 空中キャンプ

    渋谷にて。初日。ちょうさいこう! すばらしかったです。完全に打ちのめされて、ふらふらになりながら劇場を後にする。とてもいい映画でした。ミッキー・ロークも、自身の半生を重ねあわせるような役柄がみごとなリアリティをもたらしていた。とても立体的に、ひとりの人間のかたちが描かれ、そこにある孤独や苦悩が伝わってくる。途中からは涙が止まりませんでした。 われわれは、たくさんのものごとを失いながら生きていくことを受け入れなくてはならず、だからこそ、この映画の主人公は観客ひとりひとりの姿でもあり、まるで鏡のようにわれわれ自身を写しだす。取り返しのつかない失敗や、ひりひりするような孤独、失ってしまった信頼。主人公には、どんなに苦しいことがあっても、それを相談できる相手がおらず、たったひとり、会話のできそうなストリッパーの女性のもとにでかけていっては「客と個人的な接触はできない」とすげなく断られてしまう。かつ

    『レスラー』を見たゼ! - 空中キャンプ
  • 2006-07-11 - 空中キャンプ

    ゴキブリはとてもいやなものだが、わたしたちには、あらためて考えておかなければいけないことがある。彼らは、危険を察知すると、逃げる習性がある、ということについてだ。やつらは逃げる。人間をこわがっているのだ。現時点では。わたしたちは、それを当たり前だとおもっている。しかし、これが仮に、逆だったらどうか。想像するだけでおそろしいことになる。 「人間を見ると、襲いかかってくるゴキブリ」 書いただけで、戦慄が走る。たとえば、台所で見かけたゴキブリ。ものすごいスピードで、こちらに向かってくる。がさがさがさ。足にかみついてくるのだ。そんなことになったら、わたしたちは、悲鳴をあげて逃げだすしかない。完全に立場逆転である。そろそろ、ゴキブリたちも、相談をはじめているのではないか。 「ひょっとすると、人間は、俺たちにびびってるんじゃないのか」 「こっちから、襲ってみるのはどうだろう」 「意外に、効果あるかもな

    taninsw
    taninsw 2009/01/27
  • 2008-02-14 - 空中キャンプ

    中学生から高校生にかけて、わたしは主に映画音楽英語を覚えていた。教科書より好きだったし、教材として圧倒的にすぐれていたのである。映画音楽英語を覚えるのは、基的に今も同じなのだけれど、当時はもっと集中してそれらに接していたし、なにしろほんとうに語彙がすくないから、単語にしてもフレーズにしても、えらい勢いで吸収していたような気がする。「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」を見て、仕事をクビになることを "Fired" というのだと知ったひとはたくさんいるとおもう(火じゃないんだ…)。わたしが、英語という言語のふしぎさに惹かれたのは、LL COOL J というラップ歌手の "I'm Bad" という曲でした。そこにはこんな歌詞がでてくる。 "The baddest rapper in the history of rap itself" 日語にすれば、「ラップ史上いちばん危険なラッパー

  • お母さんと子ども - 空中キャンプ

    いぜん住んでいた家の近くには区民プールがあって、夏になるとわたしはよくそこで泳いでいた。たしか、200円で4時間泳げるとかそんな感じだったとおもう。公園の中にある屋外のプールで、とても気持ちのいい場所だった。わたしはいつも、そこで気が済むまで泳いでから、プールサイドで文庫を読んだりしてすごした。たぶん8年くらい前の話だ。 その日もわたしは区民プールにいて、適当に泳いでからプールサイドで休んでいると、わたしのとなりに3人の親子連れがきた。お母さんと、娘ふたり。わたしのいるすぐ横にシートを敷くと、タオルや水筒の入ったかばんを置いて、3人は座った。親子連れの会話をなんとなく聞いていると(他人の会話は聞くよね、たいてい)、どうやら娘ふたりの「どうしてもプールに行きたい」「今すぐ区民プールに連れていくべし」という要求に負けて、お母さんがふたりをここに連れてきたらしいということがわかった。暑い日だっ

  • 「気になる部分」/岸本佐知子 - 空中キャンプ

    taninsw
    taninsw 2009/01/26
  • 2008-07-30 - 空中キャンプ

    アイドルの中川翔子さん(しょこたん)は、子どものころにすきだったアニメ関連のおもちゃを、今になって買い直しているという。魔法少女のアニメがすきだった彼女は、今では入手困難となった、当時のおもちゃをこつこつと集めているのである。こんな感じに。 おそらく、劇中でこれらのステッキを振ると魔法が使える、といった設定の道具なのだろう。自分がまだ小さかったころに遊んでいた、こうしたおもちゃをコレクションすることで、なにか癒されるような気持ちになるのだという。こんなかわいい趣味があるのか、しょこたんには。キュートではないか、とおもった。なんかノスタルジックだしね。おそらく、こうしたアイテムに託された、子ども時代のおもいでがあるのだろう。 しかし、すこし考えてみて、なんというかよくわからなかったのは、なぜ、まだ二十三歳の若くてキュートな女の子が、ことほどさように子ども時代を懐古しているのかということである

    2008-07-30 - 空中キャンプ
  • ジャパニーズ・イングリッシュ - 空中キャンプ

  • 空中キャンプ たんすをどこに置くのか

    すこし前になるが、辺見えみりと木村祐一の離婚報道を見ていた中で、とても印象に残っているのが、離婚の原因として挙げられた「新居の内装や家具の配置などで意見が合わなかった」という、リアルすぎてお腹が痛くなるような記事だった。おそらく人はこうした、いっけん些細なように見える理由で離婚してしまうのだろうとつくづくおもった。 もちろん、こういった芸能関係の報道はえてしていいかげんだし、そもそもこれがいったいどこの「関係者の証言」なのか、信憑性はかなり疑わしい。それでも、この記事がどこか真に迫ってくるような説得力を持っているのは、世間でよくいわれる、性格の不一致だとか、価値観の違いなどといった、抽象的でとらえどころのない離婚原因よりも、「たんすをどこに置くのか」で口論したあげくに関係がだめになってしまった夫婦の姿にこそ、リアリティがあるようにおもえるためだ。 便座の上げ下げや、洗濯もののたたみ方、CD

  • ひどいことになります - 空中キャンプ

    中学のころ、授業や掃除が終わってから、明日の予定や注意事項などを報告する時間が設けられていた。おそらく15分くらいである。名称はおもいだせないが、「帰りの会」と呼んでいたような気がする。ださいネーミングである。帰りの会。あれは正式名称だったのだろうか。 帰りの会では、なぜか出席番号順に発表をさせられた。たとえば、「野球部が県大会に進みました」とか、「花壇にひまわりが咲きました」などの話題をそれぞれが準備しておき、一日ひとりずつ教壇に立って発表するのである。進路のことや時事問題などでもいいし、とにかくなにかしらトピックを考え、それをみんなの前で話さなければいけない。 もちろん、こんなことを進んでやりたがる者は誰もいないし、みんな自分の番になると、できるだけあたりさわりのない話題を選んで1分くらいの発表をしてから、「これで終わりです」と宣言、そそくさと席に戻るといった感じできわめていいかげんに

  • 「ラカンはこう読め!」/スラヴォイ・ジジェク - 空中キャンプ

    スラヴォイ・ジジェク新刊。ついに、ジジェクが語る "How to read Lacan" である。結婚式には白のスーツでキメる男、ジジェク。あのスロヴェニアのおっさんが、ラカンを直接的に解説してくれるのだと期待が高まった。ラカンはきわめて難解だといわれている。巻末には、ジジェク人による読書リストがついているが、ラカンの主著「エクリ」について、「いきなりエクリを読みはじめても、何ひとつ理解できないだろうから」とはっきり書いている。何ひとつって、ねえ。なかなか踏み出しにくいラカン思想の第一歩をどうにか、という気持ちで、このを手に取りました。 とはいえこのは、「象徴界ってこういう意味ですよ」「対象aとはこれを指します」といったたぐいの解説ではまったくない*1。むしろ、ラカンを使えばどのように現実を解釈できるのか、ラカンを通じて見る世界はどのようなものなのか、ラカン思想の具体的な使用法とで

  • 空中キャンプ 男女の性行為を禁止するべきだとおもう

    あらためて考えてみると、あの、男女の性行為ってやつは、かなりどうかしているのではないだろうか。あんなことを平気でおこなっている人たちが、世の中にたくさんいるなんて、わたしは頭がどうにかなりそうである。常識はずれにも、ほどがあるよ。ぜんたい的になんだい、あれは。まともなおとなのすることではない。 いったん落ち着いて、自分たちのやっていることを見つめなおしてみてほしい。まず、他人にはだかを見せている時点で、ふつうではないし、ましてや、自分の性器を露出する、獣のような声をだす、などにいたっては、あきれてものもいえない。いったいどういう了見なのだろうか。こんな愚かな行為を、たくさんのおとなたちが、日々おこなっていると、子どもたちが知ったらどうおもうのか。嘆かわしいかぎりである。子どもはふだん、とんぼを捕まえたり、川で石を投げたり、四つ葉のクローバーをさがしたりしているのである。素敵。そんな無垢な子

    taninsw
    taninsw 2006/05/09
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