はじめに 富田林警察署において,弁護人接見後に,被告人が逃亡したという事案が話題となっています。 弁護士の立場からすると,「警察が悪い。」以外のコメントがしにくいところです。しかしながら,警察発表のコメントを鵜呑みにして,警察を擁護し,弁護人サイドを非難する声も聞かれます。 この問題は,いろいろな切り口で論じられていますが,ここでは「大阪府警の体質」という切り口から見ていきたいと思います。 今回,問題が起きたのは大阪府警の富田林警察署です。大阪府警の体質を知るのに好適な裁判例があるので,ご紹介いたします。このような大阪府警にある警察署の言い分を,しかも,センサーから電池を抜くような手落ちをするような人たちの話を丸呑みすることが適切かどうかのご参考にしていただければなと思います。 「阪神タイガースファン暴行事件」はどんな事案かというと 1985(昭和60)年の阪神タイガースの日本シリーズ優勝