いったいどうしたことだろう。今年はスポーツの残念な話題が本当に多い。大相撲での「女性は土俵に入らないで」問題。女子レスリングのパワハラ問題。そして日大アメフト部の危険タックル問題。さらに、ボクシングにバスケットボールと続いて、今度は体操ときた。これらはいずれも2018年の出来事。東京五輪とパラリンピックを2年後に控えた今、なぜこうした問題が次から次へと明るみに出るのだろうか。 五輪でもなければ、アマチュアスポーツを取り上げることのないワイドショーが、ここぞとばかりに不祥事を取り上げるたびに「広瀬一郎さんが生きていれば」と思ってしまう。生前、主張し続けてきた「スポーツマンシップ」の大切さもさることながら、問題の本質を客体化してわかりやすく伝えることに関しては(ことスポーツ界では)広瀬さんの右に出るものはなかった。広瀬さんが生きていれば、これら不祥事がゴシップとして消費されるのではなく、むしろ