NASAが2024年の打ち上げを目指している木星衛星エウロパ探査機、Europa Clipper(エウロパ・クリッパー)の打ち上げ手段が、超大型ロケットSLSから民間ロケット調達へと変更になった。最有力候補はイーロン・マスクCEO率いるスペースXの大型ロケットFalcon Heavy(ファルコンヘビー)と見られている。前政権時代から続いてきたSLSロケットのコストと調達をめぐる議論は、スペースXに初の木星圏への大型探査機打ち上げという大きな成果をもたらすものとなりそうだ。 エウロパ・クリッパーは、NASA ジェット推進研究所(JPL)が開発する探査機。ガリレオ・ガリレイが最初に発見した木星の4衛星のうちエウロパを探査する目的を持っている。内側から2番目の衛星で直径約3640キロメートルのエウロパは、氷で覆われた表層の下に液体の水の海が存在すると考えられており、水の量は地球の水の2倍ほどとさ