台湾で新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。世界最高レベルの感染対策を誇ってきた台湾に突然降りかかった「災難」に、台湾社会に大きな戸惑いが広がっている。台湾政府は、19日、台湾全土を上から2番目の警戒レベル3に引き上げた。 外国人の入国者も一律禁止にするなど、スピーディーな対応で抑え込みに乗り出しているが感染拡大のスピードに追いつかない形で、連日2ー300人の感染者を出している。鉄壁の守りを誇ったコロナ対策の優等生、「台湾モデル」を陥落させたのは、台湾を代表するエアラインと下町に広がる伝統的な風俗店という対照的な二つの落とし穴だった。 現在、台湾を襲っているコロナウイルスが英国型の変異株であることはすでに確認されている。今回の感染源もやはり海外からで、中華航空の国際貨物便パイロットが4月下旬に帰国後、滞在先の隔離用ホテルで感染を広がた。台湾では海外帰国者は通常2週間の隔離が課されている