『孤独な群衆』(こどくなぐんしゅう、英: The Lonely Crowd)は、1950年にアメリカの社会学者・デイヴィッド・リースマンによる著作で(共著者ネイサン・グレイザー、リュエル・デニー)、社会性格論という分野を打ち立てた著作として有名である。 リースマンは、まず社会が機能するためには社会の成員が社会の中で担っている役割を遂行することを促すような性格の重要性を指摘する。 しかしながら、そのような社会的性格とは個々人の性格に由来するのではなく、社会環境に由来するものであると考える。つまり社会的性格は社会の情勢に応じて変化するものであり、人口成長期、過渡的成長、初期的減退という人口変化を指標とするような社会変動に応じて社会的性格は伝統指向型から内部指向型、他人指向型へと変化すると論じている。 伝統指向型の社会的性格ははっきりと慣習が伝統によって体系化されており、恥に対する恐れによって人