映画「Black Box Diaries」の上映会後、質問に答える伊藤詩織さん(左)とプロデューサーのハナ・アクビリンさん(右)=2024年1月25日、米国で 先日、東京新聞の望月衣塑子さんが、「Black Box Diaries」のなかには性被害を巡る集会に参加した女性記者の映像も許可なく使われていることを報じた。伊藤さんの闘いに触発されるように、ジャーナリストの女性たちが次々に#MeTooを表明する重要なシーンである。でも、その女性たちの映像に許諾がないのだとすれば、伊藤さんは自らの正義を行使するために、同意を疎かにしたということになってしまう。いくらなんでもそれは……やってはいけないことではなかったのか。 また、無断で録音された西廣弁護士との会話も、重要なシーンである。弁護士の意見が伊藤さんと対立する場面だ。当然この映画は伊藤さんの視線でつくられているので、西廣弁護士の意見は「非合理
