文芸誌の目玉といえば創作。無名の新人から大御所作家まで、現代のトップランナーたちの新作が毎月読めるのだから刺激的で面白い。一方で、各誌が打ち出す個性的な特集や連載企画も見逃せない。これらはどのように作られているのか?今面白い企画はなにか?『文學界』『新潮』『群像』『すばる』『文藝』の五大誌を軸に、現役の文芸誌編集者2名に語ってもらった。
昨日、作品「火花」で芸人初の芥川賞を受賞した又吉直樹さん。とても話題になり、多彩な才能を持つ魅力に驚いていましたが、 さらに驚くべきことがもう一つ。Yahooのトップページに「又吉を見出す 編集者の喜び」という、見出しが… どんな方かと興味を持ちクリックすると「『作家・又吉』担当編集・浅井茉莉子さん『純文学は活性化した』」というタイトルと画像で飛び出してきたのは、 な、なんと!小学生~高校生まで、ボストンに通っていた、あの浅井茉莉子さんではありませんか!! 一流大学の文学部を経て「先生、文芸春秋に就職が決まりました!」とメールを受けたとき、今思えば申し訳ないのですが、良くも悪くも自由奔放な性格であった彼女にこの仕事が務まるのか心配しましたが、なんと、こんな偉業の達成に大きな一役を買っていたとは恐れ入りました。 彼女の思い出は、とにかく暇さえあれば「ずーっと」本を読んでいたこと。授業の合間の
出店者、来場者あわせて約3500人 又吉さん『火花』執筆のきっかけ パンツにTシャツ…「紙」だけじゃない表現 芥川賞の『火花』がドラマ化され、新作の『劇場』も好評なピースの又吉直樹さん。その原点ともいえるイベントが今年も開かれました。小説や短歌、評論など、プロアマ問わず作者自身が出店者となって販売する「文学フリマ」です。又吉さんが編集者と出会い、小説執筆の依頼を受けるきっかけになったこの催し。訪ねてみると、思わず「えっ!?」と二度見してしまうような多彩な「文学」がありました。 出店者、来場者あわせて約3500人 GWの最終日、5月7日(日)に開かれた「第二十四回文学フリマ東京」。会場の東京流通センター(東京都大田区)には、1階と2階あわせて770のブースが並んでいました。ジャンルは、小説、詩、短歌、評論、写真集、旅行記、マンガなど多岐にわたります。 この日は出店者、来場者あわせて約3500
Front Runner 活躍する若者 学生生活のなかで身につけた視点や能力を生かして活躍している学生と若手校友をクローズアップして紹介するコーナー。 第12回は教育学部3年の木下勇馬さんと、株式会社文藝春秋の浅井茉莉子さんにお話をうかがいました。 Profile 株式会社文藝春秋 文芸出版局第二文芸部 浅井茉莉子さん 北海道出身。2007年早稲田大学第一文学部英文学専修卒業。同年株式会社文藝春秋に入社、「週刊文春」の記者となる。「別冊文藝春秋」の編集者、「文學界」の編集者を経て、2016年6月から現職。編集を担当した『火花』(又吉直樹著、2015年)『コンビニ人間』(村田沙耶香著、2016年)がそれぞれ芥川賞を受賞。休日は映画や美術館の鑑賞のほか、毎年の国内・海外旅行を欠かさない旅好き。 2年連続で芥川賞受賞作品を担当した、と聞けば浮かぶ、大物編集者のイメージ。しかし、それを成し遂げた浅
大好きな本をもっとたくさんの人に読んでもらうため、「夢眠書店」を開店することになったねむちゃん。「本ってどういうもの?(第1話)」「本屋さんってどんな仕事?(第2話)」と調べたあとは、やっぱり作るところが知りたい!……ということで、第3話「編集者ってどんな仕事?(文芸編)」では、又吉直樹『火花』を編集した文藝春秋の浅井さんにお話を伺います。 〉これまでのお話を見る 今回の対談相手 浅井茉莉子 株式会社文藝春秋「文學界」編集部 PROFILE 文藝春秋入社後「週刊文春」「別冊文藝春秋」を経て、現在「文學界」編集部。 「持ち込み」って文芸の世界にもあるの? 夢眠ねむ(以下、夢眠):「新人作家が描いた漫画を持ち込みする」っていうのは聞いたことがあるんですけれど、文芸の世界にも「持ち込み制度」はあるんですか? 浅井茉莉子(以下、浅井):基本的には、文藝春秋には持ち込みはないです。「作家になりたい方
大好きな本をもっとたくさんの人に読んでもらうため、「夢眠書店」を開店することになったねむちゃん。「本ってどういうもの?(第1話)」「本屋さんってどんな仕事?(第2話)」と調べたあとは、やっぱり作るところが知りたい!……ということで、第3話「編集者ってどんな仕事?(文芸編)」では、又吉直樹『火花』を編集した文藝春秋の浅井さんにお話を伺っています。 〉これまでのお話を見る 今回の対談相手 浅井茉莉子 株式会社文藝春秋「文學界」編集部 PROFILE 文藝春秋入社後「週刊文春」「別冊文藝春秋」を経て、現在「文學界」編集部。 伝わるように「読む人との段差」をなくすのが編集者の仕事 夢眠ねむ(以下、夢眠):編集のお仕事に話を戻しますね(前のお話を読んでいない方はこちら)。作家さんから渡された原稿は、どのような視点で編集しているんですか? 浅井茉莉子(以下、浅井):編集者はよく「最初の読者」と言われま
「気になったらすぐ」の行動力が結んだ縁 株式会社文藝春秋 浅井 茉莉子(あさい・まりこ) 累計発行部数250万部を超え、2015年の出版界で最大のヒット作となった小説『火花』。お笑いコンビ「ピース」又吉直樹さん初の中編小説であり、芥川賞を受賞したことでも話題を集めた。その担当編集者であり、「作家・又吉直樹」の生みの親として注目されているのが、文藝春秋の浅井茉莉子さんだ。 編集者として忙しい毎日を過ごす浅井さん。その原動力を探ると、早稲田時代から変わらない「人と出会うこと」というキーワードがあった。 いろんな学部・タイプの人と出会えることが早稲田の醍醐味 「小さい頃に読んでいたのは、とにかく漫画ばっかり。でも、小学校高学年で星新一作品に出会って、一気に本を読み始めました。今ここじゃない場所に行ける、という感覚がすごく面白いなと思ったんです」。 読書に目覚めたことで世界観が広がったという浅井さ
寛いだ休日の午後を、いつもとは違う極上のひと時に。ちょっと贅沢なスコッチ「オールドパー シルバー」のウイスキーソーダが、飲む人々の会話を弾ませ笑顔を広げていきます。 秋山具義。1966年秋葉原生まれ。アートディレクター。99年デイリーフレッシュ設立。広告キャンペーンからパッケージ、写真集など幅広い分野で活躍。おもな仕事に東洋水産「マルちゃん正麺」、AKB48「さよならクロール」ジャケットなど。 ある週末の昼下がり。自宅のキッチンで料理づくりに勤しんでいたのは、アートディレクターの秋山具義(ぐぎ)さん。 時間があれば家族のために腕をふるう料理好きですが、この日、用意しているのはゲストのため。気の置けない仲間を家に招き、グラス片手に寛いだ休日の午後を過ごすことにしたのです。 そんな気分になったのも、あるお酒との出合いがきっかけ。最近すっかりお気に入りの「オールドパー シルバー」がそれ。明治初期
9月18日、『編集会議』2015年秋号刊行記念として、「又吉直樹をめぐる編集者たち」と題したトークイベントが下北沢の本屋B&Bで行われた。社会現象とも言っても過言ではない、お笑いコンビ「ピース」又吉直樹さんの『火花』。一芸人だった又吉直樹さんが、いまや芥川賞作家として脚光を浴びるまでには、どのような背景があったのか。そのカギを握る3人の編集者たちが、『火花』の誕生秘話や又吉さんに感じた作家としての可能性などについて語り合った。 『火花』は読めば読むほど、深みにはまっていく 森山裕之:浅井さんは『火花』の担当編集として、“最初の読者”ですね。昨年のちょうどいま頃は、まさに執筆していた時期ですか? 浅井茉莉子:9月ごろから書き始めていただいたので、そうですね。校了したのが12月の半ばなので、実質3カ月という、あまり時間がないなかでの執筆だったと思います。とは言っても、わたしはただ原稿が届くのを
9月18日、『編集会議』2015年秋号刊行記念として、「又吉直樹をめぐる編集者たち」と題したトークイベントが下北沢の本屋B&Bで行われた。社会現象とも言っても過言ではない、お笑いコンビ「ピース」又吉直樹さんの『火花』。一芸人だった又吉直樹さんが、いまや芥川賞作家として脚光を浴びるまでには、どのような背景があったのか。そのカギを握る3人の編集者たちが、『火花』の誕生秘話や又吉さんに感じた作家としての可能性などについて語り合った。 最初は又吉さんに書くことを断わられるはずだった 森山:又吉くんの文章を読めば、出版社のあらゆる編集者たちが彼に小説を書いてもらいたいと考えていたと思うんですよね。でも結果的に浅井さんが編集者だったからこそ『火花』が生まれた。 浅井:そう言っていただくこともありますが、全てはタイミングだったのかと思います。『編集会議』でもお話しましたが、又吉さんが『別冊 文藝春秋』を
「作家・又吉」担当編集・浅井茉莉子さん「純文学は活性化した」 2015年7月17日6時0分 スポーツ報知 担当編集者として「作家・又吉」の生みの親となった「文学界」編集部の浅井茉莉子さん 純文学誌「文学界」(文芸春秋)編集部の浅井茉莉子さん(31)は「火花」の担当編集者で、又吉の文才に注目して小説執筆を依頼した「作家・又吉直樹」の生みの親でもある。伴走した5年間をスポーツ報知に語った。 「芸人・又吉」を「作家・又吉」へと導いた人は、会見場の片隅から壇上にいる新芥川賞作家の晴れ姿を見つめていた。「編集者として震えるくらいうれしいです」。浅井さんにとっても初めて味わう喜びだった。 2010年、文芸誌「別冊文芸春秋」編集部に在籍していた当時、うわさを聞いた。「ピースの又吉さんがウチの雑誌を愛読してくれているらしい」。ブログを見ると「別冊文春」への愛をつづっていた。「なんて人だと…。本好きでも、
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