特集 プラスチックによる環境汚染の現在 高田秀重教授インタビュー(全2回) 第1回 微細プラスチックの人体への影響 2024.09.12 高田秀重(東京農工大学教授) 聞き手:浅井隆(経済ジャーナリスト) ◇ペットボトルに溶け出る危険性 浅井 学生時代にローマクラブの『成長の限界』を読み、環境問題にずっと興味を持ち続けてきました。いま微細プラスチックの問題がかなり深刻と捉え、第一人者である先生に地球環境および人体への影響について、なるべくわかりやすく話してもらいたいと思います。 高田 私も『成長の限界』やバリー・コモナーの『なにが環境の危機を招いたか』などを読んでこの道に入った世代です。世界のプラスチック生産量は毎年4億トンを超え、1950年〜2015年までに地球上で生産された全プラスチック量は83億トン、プラスチック廃棄物量は63億トンと推定されています。廃棄物のうちリサイクルされたもの