「宇宙は何でできているのか(村山斉)」(参照)は昨年秋に出た本でそのころ書店に平積みにあったのが気になり、年明けになってふと思い出して別の本のついでなんとなくアマゾンで買ったものの、さらに積ん読状態だったが先日読んだ。 普通の読書人が一読すればわかるが、そして書名のコンセプトが違うというものでもないが、2008年のノーベル物理学賞受賞の南部陽一郎氏、小林誠氏、益川敏英氏の業績の意味を一般向けに説いて下さいという幻冬舎の企画だったのではないかと察せされる。また著者の側からすると、当時民主党のめちゃくちゃで削られていく科学研究予算に反対するための科学啓蒙の意図もあったのではないかとも思われる。 ですます体で書かれていることもだが、口述書き起こしを思わせる語り口調で、あたかもNHKあたりの教養番組焼き直し書籍の印象も与える。ところどころ、これも編集が頼んだのではないかなと思わせるが、著者一流のユ