2011年を振り返ると、実にさまざまなことが起きた。言うまでもなく東日本大震災、原発事故がもっとも大きなインパクトがあり、1月にグルーポンのおせち騒動が起きたことが、とても昔のことにように思えてくる。そして、IT分野では、一時代を築いた人物が次々とこの世を去った。その中でも特に大勢に影響があったのが、言うまでもなくスティーブ・ジョブズ氏である。 【拡大画像や他の画像】 彼の功績については、その死後からこれまでで語られ尽くした感がある。パーソナルコンピュータ、コンピューターグラフィック、そしてスマートフォンなど、30年以上にわたってあらゆる分野で革新を起こし続けたことに対して「偉大」という言葉では足りない。多くの人がそうであるように、私自身もそのニュースを聞き、自らのコンピューター史を振り返り、心にぽっかりと穴が開いたような思いにとらわれた。 その喪失感から落ち着きを取り戻したいま、1