「私がメシマズ嫁かもしれない理由7つ」を読んで、フラッシュバックに襲われた。かつて食べたマズ飯の数々が脳裏を走馬灯のように駆け巡ったので死期が近いのかと勘違いしたが、画面から目をそらして自宅がいつもどおりなことを確認し、ほっとした。 「メシマズの子」として育った記憶は痛みを伴う。 自分の親がメシマズと気づいたのは、8歳になるころだった。物心ついたころには母が料理をしなくなっていたので、気づくのが遅くなったのだ。 私が生まれたての頃は料理をしていたらしい。しかし、父が私の寝姿を見て何気なく呟いた「この子はよく寝る子だなあ」という一言に、母が「よく眠れるよう、哺乳瓶のミルクにブランデー少し入れてるのよ~」と笑顔で返してから様相が一変した。母はメシマズ・ヒエラルキーの頂点にいる『健康被害を起こすアレンジャー』だったのだ。 ☆楽しいメシマズ用語辞典【アレンジャー】 料理のレシピを勝手にアレンジして