気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 守るべき弱者はどこにいるのか――。連載全29回のなかで、27回に渡って個別の例から探った。 弱者とは、目に見える失業者や、不安定な非正規雇用だけではない。企業で働く者のほかにも、社会保障を担う医療や福祉の分野で働く人材の問題を忘れてはならない。それは、一般の企業と違って、戦う相手が経営者だけでなく、働き方を大きく左右する制度設計を行う国も、戦う相手となるからだ。人を産み出すことを手伝う産科医や助産師、人を育てる保育士、人を支え看取る看護職や介護職など、もっと目を向け守らなければならない労働者は決して少なくない。 長引く就職氷河期に20~30代の若者の雇用は弱体化し、自身を支えることもできなくなった。それで経済が支えられるはずがない。 この状況