【イスラマバード=横堀裕也】パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクア州チャルサダで13日、治安部隊の訓練施設を狙った爆弾テロが2回発生し、地元メディアによると、部隊要員ら少なくとも80人が死亡、140人が負傷した。 米軍による国際テロ組織アル・カーイダ指導者ウサマ・ビンラーディン殺害に対する初の大規模な報復テロで、パキスタン情勢は不透明さを増している。 イスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動」(TTP)が「第一の報復」として犯行を認め、更なる攻撃を予告した。2回の爆発は自爆テロとみられ、施設の入り口付近で起きた。 TTPは、2001年の米同時テロでアフガニスタンのタリバン政権が首謀者のビンラーディンをかくまっていたのに対し、米国と協調してタリバン打倒に動いたパキスタン政府への反発から、同国内の反政府武装勢力が結集して生まれた。02年頃から活動が公然化するようになった。