ブックマーク / www.geekpage.jp (146)

  • IPv6アドレススキャン攻撃:Geekなぺーじ

    IPv4では、アドレススキャン攻撃やポートスキャン攻撃は日常的に行われています。 ファイアウォールなしの状態でグローバルIPv4アドレスに接続していれば、すぐに攻撃を観測できます。 IPv6でもアドレススキャン攻撃は発生しています。私の家のネットワークでも、IPv6でのアドレススキャン狙いと推測されるトラフィックを簡単に観測できました。 ただ、いまのところ、私の家では、実際に利用しているIPv6アドレスを外部から発見できているようなスキャンの形跡を発見できておらず、主にステートフルDHCPv6や手動設定でのIPv6アドレスを探しているように見えました。 やはり、IPv4と比べると、IPv6の方がIPv6アドレススキャン攻撃の難易度は高いのだろうと思います。 ということで、IPv6でのアドレススキャン攻撃や、その他方法によって、稼働しているIPv6アドレスをどのように探すのかに関して解説して

  • DS-Liteの仕組み:Geekなぺーじ

    DS-Liteは、基幹ネットワークをIPv6で構築し、ユーザのローカルネットワークとIPv4インターネットをつなぐことができる技術です。 基幹ネットワークをIPv6だけで構築しつつ、ユーザに対してはIPv4サービスも提供できます。 DS-Liteという名前は、Dual-Stack Liteの略です。 名前の意図としては、IPv6とIPv4のデュアルスタックを軽量に実現できる技術である、というものです。 この軽量は、ISP側によるIPv4でのCGN(Carrier Grade NAT)と比べて軽量という意図があります。 CGNによるNATでは、ユーザによるプライベートIPv4アドレスでのネットワーク、ISPでのCGN配下のIPv4ネットワーク、IPv4インターネットという3種類のIPv4ネットワークによる通信になるため、NAT444と呼ばれることもあります。 CGNによるNAT444では、ユ

  • IPv6とIPv4の違い:Geekなぺーじ

    IPv6とIPv4は、さまざまな違いがある、似て非なるプロトコルです。 全く異なるプロトコルなので、IPv6とIPv4の間には直接的な互換性はありません。 この動画では、IPv6とIPv4の主な違いを紹介していきます。 プロフェッショナルIPv6解説動画シリーズ再生リスト この動画に含まれる内容は拙著「プロフェッショナルIPv6」からの解説です。 プロフェッショナルIPv6解説動画の再生リストを作ったので、もしよろしければ、他の動画もご覧ください。 お楽しみいただければ幸いです!

  • インターネットプロトコルにおけるパケットサイズに関して:Geekなぺーじ

    拙著「プロフェッショナルIPv6」で、IPv6がリンクにおいて1280オクテット以上のMTUを要求していることに関して「最小MTU」という表現をしており、その表現が間違っているのではないかというご指摘をいただき、その点について調べなおしました。 その過程で、そもそも関連する部分で自分が間違って理解していたことに気がつきました。 その間違いを発信していたという恥を晒す内容ですが、せっかくなのでブログの記事として共有することにしました。 IPv4におけるデータグラムのサイズに関して IPv4の仕様が規定されているRFC 791では、IPv4ヘッダのTotal Lengthに関して、以下のように書かれています。 Total Length: 16 bits Total Length is the length of the datagram, measured in octets, includi

  • すごいIPv6本を無料配布!:Geekなぺーじ

    2021年12月20日追記:第2版できました! IPv6を解説した「プロフェッショナルIPv6」をラムダノート株式会社から出版しました。 初版は456ページになりました。紙版の厚さは23mmになる予定です。 現時点で、IPv6に関して世界で最もまとまっているIPv6であると個人的に考えています。 「プロフェッショナルIPv6」は、株式会社日レジストリサービス様、BBIX株式会社様、NTTコミュニケーションズ株式会社様、日ネットワークイネイブラー株式会社様、クラウドファンディング(「すごい技術書を一緒に作ろう。」という企画です)でのみなさまによるサポートにより実現しました。 IPv6に関する技術情報を広く公開するという趣旨に賛同いただき、書の執筆と制作、公開にあたって多大な協賛をいただきました。ありがとうございます!!! 「プロフェッショナルIPv6」は、通常の書籍として5000円で

  • すごいIPv6本を無料配布!:Geekなぺーじ

    2021年12月20日追記:第2版できました! IPv6を解説した「プロフェッショナルIPv6」をラムダノート株式会社から出版しました。 初版は456ページになりました。紙版の厚さは23mmになる予定です。 現時点で、IPv6に関して世界で最もまとまっているIPv6であると個人的に考えています。 「プロフェッショナルIPv6」は、株式会社日レジストリサービス様、BBIX株式会社様、NTTコミュニケーションズ株式会社様、日ネットワークイネイブラー株式会社様、クラウドファンディング(「すごい技術書を一緒に作ろう。」という企画です)でのみなさまによるサポートにより実現しました。 IPv6に関する技術情報を広く公開するという趣旨に賛同いただき、書の執筆と制作、公開にあたって多大な協賛をいただきました。ありがとうございます!!! 「プロフェッショナルIPv6」は、通常の書籍として5000円で

  • IPv6本 脱稿しました:Geekなぺーじ

    2011年から書き続けていたIPv6がついに脱稿しました。 このは、クラウドファンディングで書きました。 完成したIPv6の電子版は無償配布します。 サポーターの皆様、ありがとうございます! 全章のフィードバック受付版は、5月21日(月)にマクアケ経由のメッセージにてサポーターの皆様にお送りする予定です。 その後、7月中に完成した書籍をサポーターの皆様にお届けするとともに、一般公開および一般販売開始する予定です。 IPv6電子版の無償配布を行いますが、紙版と電子版の販売も行います。 ご購入いただけると、私とラムダノート社が喜びます。 なお、有料版と無償配布版の間にコンテンツとしての違いはありません。 ご購入いただかなくても内容を読むことはできます。 幅広く多くの方々にIPv6に関する技術情報が伝われば幸いです。 長くツライ執筆でした IANAのIPv4アドレス中央在庫が枯渇したので

  • ルータやスイッチは日本の法律上、通信の秘密を侵害するが違法ではない:Geekなぺーじ

    パケットのヘッダに記載された情報を読み取らなければ、ルータはパケットを転送できません。 日の法律では、ISPなどの電気通信事業者がIPヘッダに記載された情報を読み取ることは通信の秘密を侵害すると解釈されています。その一方で、インターネットにおける通信を実現するためにはルータがIPヘッダに記載された情報を読み取ることは必要であり、違法であるとは思えません。 日におけるインターネットと法律に関する話題に触れたことがない方にとっては、非常に奇妙な話に聞こえるかも知れません。しかし、このように「法益を侵害するが違法ではない」という解釈は、日においてインターネットがどのように運用されているのかを理解するうえで非常に重要なポイントです。 日国憲法(第21条)と電気通信事業法(第4条)は、通信の秘密を定めています。憲法における通信の秘密と、法律における通信の秘密の違いは、憲法が政府などの公権力に

  • スポーツ上達をデバッグ作業として捉える:Geekなぺーじ

    スポーツ上達はデバッグ作業に似ているのではないか、最近はそう思うようになりました。 スポーツ上達を考えるとき、普通は、スポーツに関連するスキルを上達させることを真っ先に考えます。 たとえば、サッカーであればボールを使った練習だったり、野球やソフトボールだとバッティングやピッチングという感じです。 しかし、何らかの「エラー」が発生していて、スポーツにおいて必要なスキルを獲得しづらい状況が発生していたり、そのエラーが原因となって強くパワフルに動けないことによる不利益が発生することがあります。 そういったときに、そのエラーを発見したうえで修正するというデバッグ作業を行うことで、スポーツを行う能力を向上させられます。 どういったものがエラーになるのかに関しては、様々なノウハウが色々なところにあります。 ときとして、そういったエラー発見方法がテストやスクリーニングと呼ばれることもあります。 テストな

  • ネットワークバイトオーダーの公式な参照先はエイプリルフール:Geekなぺーじ

    インターネットは、その場しのぎの拡張を繰り返して迷路のようになってしまった古い旅館のような側面があります。 インターネットは、インターネットプロトコル(Internet Protocol/IP)を使った通信によって成り立つ世界規模のネットワークですが、そこで使われる非常に多くのプロトコルが「ネットワークバイトオーダー(network byte order)」というデータ転送の順番を採用しています。 ネットワークバイトオーダーはビッグエンディアンという大きな桁を表すビットを含むバイトから最初に並べる方式を示す用語で、TCP/IPに関連する非常に多く(もしくは大半)のプロトコルが、ネットワークバイトオーダーを採用しています。 しかし、ネットワークバイトオーダーがTCP/IPの標準であることを示したRFCは存在しません。 そもそも、ネットワークバイトオーダーを明確に定義したRFCも存在しません。

  • IT技術の理解について:Geekなぺーじ

    気がつくと、IT技術を解説する文章を10年以上書き続けています。 ブログを書くときには、基的に自分の興味があることを書くことが多いので、そのときどきによってテーマが変わることも多いです。 私は、技術理解の流れとして以下のようなものがあると感じています。 興味を持つ 少し調べて何となくわかった気になる もうちょっと調べてわかってない部分を発見する もっと調べて理解を深める 2と3と4を永遠に繰り返す 「わかってない」であったり、「知らない」という事実に気がついてからが、新しいループのスタートなのです。 何かを「理解している」と思い込みたい傲慢な自分に気がつけるタイミングが発生しないと、新しい何かを調べ始めることが難しい気もしていると同時に、油断すると傲慢になっていく怖さがあります。 このように、自分の無知に気がつく喜びと苦悩の繰り返しで、何かを学んでいくというのがパターンとして多いのではな

  • IPv6って速いの?:Geekなぺーじ

    最近、たまに「IPv6って速いんですか?」という質問をされることがあります。 それに対して意図的に非常に雑な回答をする場合には、「はい。IPv6を使うと速くなる場合があります。」と答えるようにしています。 今回は、「IPv6の方が速い」となる可能性がありそうな場合をいくつか紹介します。 IPv4 PPPoEを避ける場合 「IPv6を導入するとインターネットが速くなる」と日国内で言われている状況があります。 NTTフレッツ系のIPv4 PPPoE利用時に、NGNでの網終端での輻輳が発生している場合があり、IPv6 IPoE(参考:IPv6 IPoEの仕組み)を利用することでIPv4 PPPoEを利用せずにインターネットとの通信が可能になるために、「IPv6の方が速い」という状況が発生するというものです(IPv4 PPPoEとIPv6 PPPoEは別なので、IPv6 PPPoEを使うことでも

  • IPv6本を書きながらネットワークエンジニアではない方々向けのIPv6勉強会をやって思った、IPv4とIPv6の大きな違い:Geekなぺーじ

    TOP > ブログ > IPv6を書きながらネットワークエンジニアではない方々向けのIPv6勉強会をやって思った、IPv4とIPv6の大きな違い 無償で読めるIPv6を書き進めています。IPv6そのものを解説する方法をあれやこれやと試行錯誤しています。 あーでもない、こーでもない、という感じで二歩進んで一歩下がるような感じのときもあります。 その試行錯誤の一環として、ネットワークエンジニアではない方々向けのIPv6勉強会も行いました。 私は比較的、通信事業者どっぷりのコミュニティに入っていると言えますが、そこだけを見ていては、いま書くべきIPv6は見えてこないのではないかと思って、ネットワークエンジニアではない方々向けの勉強会を主催しました。 実際はネットワークエンジニアの方々も多く参加されているようでしたが、そうではない方々も参加されていたので、IPv6勉強会に参加された方々の反応

  • さくらインターネットのウェブアクセラレータは凄く良い感じ:Geekなぺーじ

    昨日の日国内のCDNシェアという記事に対して、「個人サイトの利用ならさくらのウェブアクセラレータあたりも中々気になるんだよなあ」というhatenaのブックマークコメントがついたので、書いてみました。 気がつくと全日剣道連盟の委員も20年目となり、それから派生して色々なスポーツ関係者からWebサイト作りや運営の相談を受けることがあるのですが、だいたいが、組織規模が小さかったり、個人だったりなので、専属でITエンジニアを雇うことができません。 そうすると、基的にIT系のエンジニアが常に管理することが必要なサーバではなく、ホスティングサービスなど、何らかのマネージドなサービスで、かつ、値段が手頃なところとして、さくらインターネットを勧めることが多いです。 で、そういった小規模な運営主体が何らかの理由で、非常に短期的に大規模なトラフィックをさばくようなこともあります。 たとえば、年に一度開催

  • アカマイの新たなバックボーンネットワーク:Geekなぺーじ

    RIPE 75のライトニングトークで、アカマイが、自社トラフィックを運ぶための専用バックボーンネットワークを構築していることを発表しました。 Christian Kaufmann - ICN Akamai 発表資料(PDF) アカマイは、ユーザに近いところにCDN用のキャッシュサーバを置くために、世界各地に拠点を構築しています。 そういった拠点は、たとえば、ISPの中に構築されたりしています。 これまで、アカマイは拠点間の通信にはパブリックなインターネットを利用していました。 発表では、個々に孤立していたことを示すために各拠点を「島 (islands)」と表現しています(islandsという表現は、RFC等でも割と良く使われます)。 世界中の様々なAS内に拠点を築き、その拠点間トラフィックもパブリックなインターネットを利用していたことは、アカマイの非常に大きな特徴であったとも言えます。 し

  • 192.168.0.1などのプライベートIPアドレスは途中で作られた:Geekなぺーじ

    プライベートIPアドレス(プライベートIPv4アドレス)は、インターネットに直接接続しないプライベートな環境で誰でも勝手に使って良いIPv4アドレスです。 普通にインターネットで使われているIPv4アドレスはグローバルIPv4アドレスと呼ばれています。 以下の3つのIPv4アドレスブロックが「プライベートIPアドレス」として予約されています。 10.0.0.0/8(10.0.0.0から10.255.255.255) 172.16.0.0/12(172.16.0.0から172.31.255.255) 192.168.0.0/16(192.168.0.0から192.168.255.255) 今では、プライベートIPアドレスがさまざまなところで使われています。 身近なところでは、家庭内LANであったり、マンションで共用回線を使う場合のマンション内LAN、会社内で使うLAN、スマホ等でのテザリング

  • 11月6日の「インターネットが壊れた」、Level3のleakで約90分間:Geekなぺーじ

    米国時間の2017年11月6日(月)に、約90分間の大規模インターネット障害が発生しました。 Dyn blogによると、世界最大規模のTier 1インターネットプロバイダであるLevel 3がBGPの経路を「漏らした(leakした)」ことによって発生したとあります。 Dyn blogでは、今回の障害を紹介する記事中で、Level 3のことを「largest telecommunications network in the world(世界最大のテレコミュニケーションネットワーク」と表現しています。 DYN blog: Widespread impact caused by Level 3 BGP route leak WIRED: How a Tiny Error Shut Off the Internet for Parts of the US Level 3がBGP leakを起こし

  • 日本国内のCDNシェア:Geekなぺーじ

    JStreamによる、日のCDNシェアに関する調査結果が公表されています。 JStreamブログは、CDNに関連する色々な調査結果をブログで公開していて面白いです。 日のCDNシェアについて調査結果@2017年10月 JStreamブログの「市場調査」タグ 2017年10月版国内CDNシェアの調査方法は、Webクローラーによるもので、DNSに登録されたCNAMEや、HTTPメッセージに含まれるレスポンスヘッダを解析して判定しています。 判定を行っている対象となるCDNは、CloudflareAkamai、CloudFront、CDNetworks、Incapsula、Limelight、Edgecast,国内CDN事業者(Accelia、IDCF、IIJ、J-Stream)です。 日語サイトのCDNシェア comなど、jpドメインではない日語のサイトでのCDNシェアは、以下のよう

  • オーム社電子書籍直販サービス終了に関して:Geekなぺーじ

    オーム社が電子書籍直販サービスを終了するというお知らせがでていました。 同社では、マスタリングTCP/IP RTP編(2004年)、インターネットのカタチ(2011年)、マスタリングTCP/IP OpenFlow編(2013年)の3冊で関わらせていただいたこともあり、今回廃止される電子書籍直販サービスで拙著も販売されていました。 オーム社eBook Storeサービス終了のお知らせ 電子書籍直販サービスが終わるということは、ネット上で話題になっていることで知りましたが、「そのうちこうなるだろうと思っていた」ということが起きました。 10月29日に「運営スタッフ退任のお知らせ」というお知らせが出ており、eBook Store企画運営担当の森田さんが「運営スタッフ退任」とあります。 そのお知らせからは社内異動のようにも読めますが、実際は運営スタッフ退任だけではなく、10月末で退職されたようです

  • NATのせいで犯罪者が特定できないという問題提起がEUで行われる:Geekなぺーじ

    欧州刑事警察機構(Europol)のプレスリリースにて、ISP等で運用されるCGN(Carrier Grade NAT/大規模NAT)が犯罪捜査の妨げになっていると述べられています。 Europol: Are you sharing the same IP address as a criminal? Law enforcement call for the end of Carrier Grade NAT (CGN) to increase accountability online Europolのプレスリリースによると、欧州連合理事会(EU Council)の今期議長国であるエストニアとEuropolが共同でCGNの問題に関するワークショップを開催したとあります。 ワークショップには、EUのポリシーメーカーや法執行機関当局者35名が参加しました。 さらに、Europolの技術的なパー