米を原料とする甘酒に、コレステロール低減と便通改善の効果が高い成分が含まれていることを、金沢工業大学が確かめた。3月に名古屋で開催された日本農芸化学会2018年度大会で発表した。 甘酒は「飲む点滴」とも言われ、健康飲料や栄養補給剤として注目されている。甘酒には肥満抑制や腸内改善効果があると経験的に言われるが、その健康効果や機能性に関する学術的な検証は少ない。 そこで、金沢工業大学の研究グループは、米に含まれるタンパク質のうち、10~15%程度を占める「プロラミン」に着目した。プロラミンはヒト消化器官内で消化・吸収されにくい「レジスタントプロテイン」と呼ばれる難消化性タンパク質の一種で、食物繊維に近い機能のある物質で、便秘改善やコレステロール排出促進、肥満抑制効果などの生理作用があるとされる。 このプロラミンが市販の甘酒にどの程度含有され、また含有量は製造法による違いがあるのかについて、研究