経営不振にあえいでいたゲームソフト・遊技機大手のセガサミーホールディングス(HD)の株価が復調してきている。9月7日の終値は1219円。2009年3月期の業績予想の下方修正を受け、2月27日につけた年初来安値、821円の約1.5倍の水準だ。 セガサミーHDは2008年3月期、524億円の最終赤字に転落し、2009年3月期も228億円と2期連続の最終赤字。だが固定費削減などにより2010年3月期は150億円の黒字を見込む。 「2009年4~6月期の決算からはリストラの順調な進捗がうかがえる。V字回復への道筋が見えた」。JPモルガン証券の前田栄二シニアアナリストはこう見る。業務用ゲーム、家庭用ゲーム、遊技機の主要3事業すべてが不振に陥る非常事態から抜け出しつつある。 ゲーム事業で大リストラ 「来期は売上高などを厳しく見積もった場合でも、必ず収益を出せるようにする」。セガサミーHDの里見治会長兼