記者会見するクラウディア・ゴールディン氏=米マサチューセッツ州のハーバード大学で2023年10月9日(ズーム会見のキャプチャ画像) 2023年のノーベル経済学賞の受賞が決まった米ハーバード大学教授のクラウディア・ゴールディン氏が9日、米東部マサチューセッツ州の同大で記者会見を開いた。男女の賃金格差の分析をしてきたゴールディン氏は会見で、日本の労働市場にも言及。日本では、男性に比べ女性はパートなど短時間労働が多いとし、「女性を労働力として働かせるだけでは解決にならない」と指摘した。 ゴールディン氏は、日本では10~15年前に比べ働く女性が著しく増えているものの、フルタイムで昇進機会もある正社員ではなくパートなどの短時間労働が多いと指摘。「働く女性が増えるのは良いことだと思う。だが、彼女たちは本当はどこにも進んでいないと言える」と述べ、真の意味での女性の社会参画は進んでいないとの見方を示した。