前回の伊達政宗の手紙に続いて、風林火山の陣旗で知られる戦国武将、武田信玄が寵愛する家臣の春日源助に宛てて出した手紙を紹介します。 信玄が弥七郎という少年と寝ているという噂を聞いて、腹を立てて出仕を拒んだ源助に対して、信玄が「神に誓って浮気なんかしていません」と弁明する内容です。 相変わらず、関西弁で恐縮ですが、訳してみました。 一、弥七郎をしつこう何度も口説いたことは本当やけど、腹痛やいうて断られてヤッてへん。嘘やない。ホンマや! 一、弥七郎に夜伽をさせたことは一度もない! これまでにもなかったし、もちろん、昼も夜も、弥七郎とそういうことをヤッたことはない。ことに今晩はなおさら、そんなこと考えてみたこともない。 一、お前と特別な仲になりたいとおもうて、色々と手を尽くしてたんやけど、それがかえってお前の疑いを招く結果になったんやったら、残念なことや。 誓っていうけど、わしの言葉に嘘はない。も