地震による土砂崩れに巻き込まれた建物=北海道厚真町で2018年9月6日午前8時13分、本社機「希望」から佐々木順一撮影 5市町で41人が亡くなった北海道の地震で、犠牲者の名前を公表するかどうか地元自治体の判断が分かれている。死者の名前を公表しない自治体は「遺族の同意が得られなかった」とするが、識者からは判断を疑問視する指摘が出ている。 大規模な土砂崩れが起き、36人が亡くなった厚真町は、住民の死亡が確認されると、記者会見時に公表した。同町の大坪秀幸理事は「突然の非常災害で、町民に限らず知ってもらう方がいいと考えた。基本的には遺族の了承を得た」と話す。 これに対し、他の自治体は死者の名前を公表していない。札幌市は取材に「内規で家族の同意・承諾を得ると決めているが、遺族の同意を得られなかった」と説明。今のところ公表の予定はない。 苫小牧市は「個人情報の観点から匿名の判断をした」、むかわ町は「優