祖母と買い物に行った時のこと。 祖母がお金を払ったら、おつりが六千円になりました。 レジのお兄さんが千円札を1枚、五千円札を1枚祖母に渡しました。 祖母はこのお札を見て一言こう言いました。 「きったない五千円札ぅ!」 レジのお兄さんが「ブホッ!」と吹いたにもかかわらず、祖母は続けてお兄さんに「全部千円札でおつりをちょうだい。」と言っていました。 「えっ、なんで全部千円札がいいの?」とわたしが聞いたら祖母はこう答えました。 「わたし5千円札だいっきらいなの!」と。 そしてこう続けました。 「わたし樋口一葉の顔が嫌い。」 …言いたい放題にもほどがある! そういえばわたしが小さいとき、祖母と2人だけで買い物に行ったことがあります。 漬け物の試食をすすめられた祖母は、漬け物を口に含んだ途端、なんのためらいもなく「まずい!」と言っていたことを思い出しました。 このときは幼いながらもハラハラしました。