9月の最終日曜日、人口2000人足らずのスイスの小さな町リヒテンシュタイグ(Lichtensteig)で、毎年恒例の「中古カメラ市」が開催された。38回目を迎えた今回は、50ほどのスタンドが並びカメラファンを魅了した。 以前はドイツ、イタリアなどヨーロッパの近隣国や、遠くアメリカからも出店があったこのカメラ市は、ここ数年ちょっと元気がない。しかしプロ・アマの写真家にとっては「何かしら欲しいものがリーズナブルな価格で見つかる!」と、やはり足を運びたくなるイベントだ。私も初めて訪れてみた。 祖父のカメラを売る人も、わざわざ東京から買いに来る人も 写真とは無縁の職に就き、趣味でクラシックカメラを集めている男性のスタンドにて。ヨーロッパ製のほか、名前を聞いたこともない日本製のネオカ(Neoca)などを持参していた。「なかなかの数が売れましたよ」とうれしそう。ほぼ毎年出店する(撮影:筆者、以下同)