前回、 「イースター島(ラパヌイ)の長耳風習は、南米から伝わったわけじゃなさそうだ」 という話をした。もちろんそういう趣旨だから、イースター島と南米文化が中心で、その他は簡単に触れただけだ。今回は長耳風習そのものについて、もう少し深く考えてみたい。 世界各地の長耳風習を調べてみて、まずわかったのは、耳たぶを長くする(=耳たぶに開けた穴を広げる)には、大きく分けて2通りの方法があるということだ。1つは、 「穴に筒形か皿形、または滑車状の物を入れる。これを少しずつ、大きなものにとり換えてゆく」 というやり方で、「プラグ式」と呼んでおこう。 図1 プラグ式*1 もう1つは、 「穴に環状の物をぶら下げる。その重さで耳たぶを伸ばしてゆく」 というものだ。こっちを「ウェイト式」と呼ぶことにする。 図2 ウェイト式*2 上はやり方の違い方だが、目的の違いというのもあると思う。これもやっぱり2通りあって、