「反中絶の極右たち」 [著]シャン・ノリス 人権や平和への進歩は、数世紀分巻き戻された――そんな不安が世界を覆う。トランプが新大統領に就任したアメリカは、ロシアのプーチンやヨーロッパの極右政党に急接近し、グローバルな右派連帯が強まる。この最悪のシナリオは本書によって予見されていた、そんな戦慄(せんりつ)を覚える。 トランプとプーチン、ヨーロッパの極右たちの重要な共通点は、「伝統的家族」の復活を掲げ、中絶の権利を攻撃することだ。過去十数年間で、欧米各地で極右勢力が台頭し、中絶制限が政治の主流に押し上げられた。この動きは決して自然発生的なものではない。本書は、反中絶運動の背後にある金の流れを徹底的に調べ上げ、女性から権利を奪うために巨額を投じる無数の富豪の存在を明らかにする。その中には庶民を搾取し、栄華を誇った過去の復活を夢見る貴族の末裔(まつえい)も少なくない。彼らは生殖を管理し、女性を再生

