大学入学共通テスト「現代文」の見逃せない「欠陥」 現行の大学センター試験に代わって、2020年度入試から開始される大学入学共通テスト(以下、「新テスト」と表記)の現代文において、記述問題の出題やその採点方法などが議論を呼んでいる。僕もこれまで、プレジデントオンラインへの寄稿(「大学入試採点に“学生バイト”は絶対反対だ」「新大学入試の大欠点“自己採点ができない”」)や、共著『どうする? どうなる? これからの「国語」教育』(紅野謙介編、幻戯書房)で、その問題点を指摘してきた。 だが、問題点は「記述問題」だけではない。新テストの国語には、もうひとつ見過ごせない問題点があるのだ。それは予備校業界で「記述問題よりも、むしろこちらのほうがより大きな問題かもしれない」と指摘されるほど深刻なものだ。 まずは、2回にわたり実施された試行調査問題の問題構成を、以下にざっとまとめてみよう。 第1回試行調査問題
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