東日本大震災の津波に遭った岩手県陸前高田市の松で作った薪(まき)を「京都五山送り火」で燃やすことになったことを受け、大文字保存会は11日、新たに持ち込まれた薪の一部を受け入れることを決めた。これで、16日には五山でそろって被災地の薪を燃やすことになった。 五山の送り火は「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」からなり、各山に保存会がある。大文字以外の四山は、10日までにこの薪を受け入れる意向を決め、大文字保存会にも受け入れを求めていた。 大文字保存会は10日夜、約10人で理事会を開催。5時間以上も議論し、「長い歴史をともに歩んできた五山で歩調を合わせるべきだ」との意見でまとまった。 同保存会は当初、陸前高田市の景勝地「高田松原」の松に被災者らが願いを記した薪を燃やす予定だった。しかし、保存会内で放射能汚染を懸念する声があったため断念。京都市などに抗議が殺到していた。 保存会の松原公