初の投票に持ち込まれた11日の自民党参院議員会長選は、異例の抽選の結果、中曽根弘文・前外相が谷川秀善参院幹事長を破り新会長に選出された。 「番狂わせ」(幹部)は、派閥主導人事に危機感を抱いた若手議員らが中曽根氏支持に回ったことが大きく、参院自民党の変質を印象づけた。 ◆緊張のくじ引き 「谷川秀善君40票、中曽根弘文君40票。両候補の得票数は同数のため、これよりくじ引きを行います」 11日午後、国会内で行われた参院議員会長選。岩城光英・選挙管理委員長が開票結果を告げると、投票を終えた議員たちからどよめきが起きた。 「くじ引き」は、会長選の実施細則を定めた「会長選挙要領」に基づくものだ。公職選挙法では、国政選、地方選を問わず、得票が同数だった場合、くじで当選を決める規定になっている。自民党総裁選や、民主党の参院議員会長選でも同様の規定がある。とはいえ、実際のくじ引きは異例だ。 11日のくじ引き