川崎重工業は30日、新幹線の台車枠で亀裂が見つかるなどトラブルが続いている鉄道車両事業について、撤退も視野に見直しを進める方針を明らかにした。同日発表した2018年9月中間連結決算では、鉄道車両事業だけで85億円の損失計上を迫られており、自力で再建できるかどうかを今年度中に判断するとしている。 金花芳則社長をトップとする「車両事業再建委員会」を10月上旬に設置した。航空宇宙など他部門から人員を派遣するなどして、事業の採算性を見極める。自力再建が難しい場合、他社との協業なども検討するという。 川崎重工の鉄道車両事業は110年を超える歴史を持つ。1964年の東海道新幹線の開通当初から新幹線車両を製造している。