交通事故の後遺症で高次脳機能障害を負った県立栗東高3年久田瑞生(きゅうでんみずき)さん(18)が先月、沖縄県で開かれた全国高校総体で体操競技にメンバーとして参加した。生死をさまよった事故からわずか8か月。「あきらめちゃダメ。何事もやってみないと始まらない」との家族の言葉に支えられ、懸命に回復を目指す姿に周囲も勇気づけられている。 瑞生さんは2009年12月、自転車で下校中、10トントラックにはねられた。急性くも膜下血腫と診断され、一命はとりとめたものの、脳の4分の1を切除。年が明けて意識は戻ったが、高次脳機能障害が残った。 「絶対に元の瑞生に戻してみせる」。家族の固い決意に促され、歩行訓練などのリハビリに励んだ瑞生さん。次第に「学校に通いたい」と口にし始め、3年生の初日から登校した。 高次脳機能障害は、記憶や言語の障害が起きたり、感情が不安定になったり症状は様々。 瑞生さんの場合、当初、記