直秀ら散楽の人たちに手を合わせる道長とまひろ。道長はこれから約40年後、同じ鳥辺野に葬られることになります 京を代表する葬墓地・鳥辺野で逝った直秀 大河ドラマ「光る君へ」の第9回「遠くの国」。山の向こうの海の見える遠い国へ行きたかった直秀が、志半ばで別の「遠くの国」へと旅立ってしまいました。涙なしには見られないシーンでした。直秀が命を落としたのは京の東にあった鳥辺野(とりべの)でした。現在の京都市東山区内にあたり、鳥部野・鳥戸野とも記されました。吉田兼好が『徒然草』に「あだし野の露きゆる時なく、鳥部山の烟立ちさらで」と書いたように、化野(あだしの)とともに京を代表する葬墓地でした。『源氏物語』でも、葬墓地としてこの地域は何度か登場します。光源氏の母の桐壺更衣、正妻の葵の上らが葬られました。 鳥辺野に連れてこられた直秀たち。この時、その命運はもう尽きていたとは。 夕顔の亡骸と面会、手を取り声