さくらインターネットは,舞鶴高専に通う学生が始めた,オープンソース・ベースのサーバー運用ビジネスに端を発する。自宅のサーバーをデータセンターに預けることにしたのだが,そこは立地条件が悪く,入館手続きが煩雑で,サーバーに不具合が起きても満足できるサポートを得られなかった。それなら自分が使いたいと思うデータセンターを作ろうと,2社共同出資でさくらインターネットを設立した。それが11年前のことだ。 そのときの学生が代表取締役社長である田中邦裕氏だ。 最初から使いやすさを追求 データセンターの自社利用も考えていたので,構築コンセプトは明確だった。アクセスの容易な都市型データセンターであること。柔軟なサポートと潤沢な回線を提供すること。価格は安価に設定すること――これらの特徴を最初から備えていたというのが田中氏の誇りだ。 同社では現在,個人向けのレンタル・サーバーから,法人向けのホスティング,ハウジ